校長通信
ゆくて遥かに
校長通信

2024年9月12日

第312号 中学生体験入学と合唱コン

 去る、9月7日(土)、今年度の中学生体験入学が開催されました。この催しには、中信地区は勿論、県内各地、さらには県外からも大勢の中学3年生の皆さん、保護者の皆様にお越しいただきました。ご参加いただいた皆さんにまずはお礼申し上げます

 ここ数年、やり方が定着してきましたが、生徒の皆さん向けには、全体会での校長、生徒会長、教頭、進路からの話しののち、各教室にわかれ、それぞれ生徒会の皆さんが、深志高校に関するガイダンスを行いました。深志高校ガイダンスでは、深志高校生徒会における独特の組織や深志高校の自治、生活実態について、写真や動画を交えながらリアルな姿が語られました。さらに、分散会終了後にはクラブの自由見学や、深志高校現役生徒による進学相談会が行われ、生徒の声が学校全体に飛び交い、とんぼ祭の一般公開のような雰囲気を醸し出していました。

生徒全体会での現生徒会長あいさつ
分散会での現役生による学校説明
生徒による進学相談会

 一方、深志教育会館で行われた保護者対象の説明会では、生徒全体会でお話をしたメンバー及び、とんぼ祭の実行委員長や3つの部活の部長が動画で登場し、深志高校での生活や特徴をそれぞれの視点から紹介しました。この動画も放送委員会が制作・編集しており、生徒プロデュースによるものとなっています。後半は、現役生徒3名と卒業生1名によるパネルディスカッションが進められました。深志高校の住みやすさ、部活と勉強の両立について、通学時間の活用、挑戦する、外に向かうメンタリティー形成の背景など、進行役の大林先生の質問に答える形でパネラーが次々と発言をしていきました。また終了後には会場の保護者の皆さんからも質問が出され、生徒や卒業生の生の声を直接お届けできたのではないかと感じています。参加された方々に感想をお聞きしたところ、保護者の皆さんにも深志生のリアル、特に多様な存在であることをお互いに認め合って尊重している様子をお伝えできたのではないでしょうか。多様性と言えば、思ったことを次々と言葉で表現できる生徒もいれば、話すことは得意ではないけれど、文章や、音楽や、絵画や、スポーツや、数学の解法や読書することなど、様々な方法で自分の思いを表現している生徒も少なくありません。そしてそれぞれの表現の仕方を互いに認め合うことができる学校なのではないかなと思っておりますが、生徒の皆さん、先生方はどう思われますか。

教育会館でのパネルディスカッション

【第77回合唱コンクール】

 9月11日(水)、今年も合唱コンクールが開催されました。そして、今年もまたすべてのクラスの合唱を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。過去2年のコンクールも聞かせていただいたのですが、今年特に驚いたのは、どのクラスも声が前に出ていたことです。一人一人が合唱をしようとする意欲にあふれていたこと、表現に積極的だったことが、今年の大きな特徴ではないかと思いました。そして、音程があまりとれていなくて、アンサンブルが大きく乱れてしまうようなチームが今年はなかったというのが、本当に素晴らしかったです。特に1年生、皆さんの積極的な姿勢には拍手です。なかには上級生よりもサウンドが鳴っていたクラスもありました。結果的に今年もまた1年生から入賞したクラスは出ませんでしたが、来年はきっといくつものクラスが上級生を脅かす存在となるでしょう。そして2年生は、前に出ている声が、さらにパートごとにまとまりながら、キラキラした表現や、優しさをもって言葉を伝える表現、さらに一丸となってビートをとらえて楽しませる表現などを創り出してくれました。クラスの個性が感じられて、仲間づくりの一端をうかがうことができました。そして、3年生。選んだ曲を通じてやりたいこと、その曲を通して何を伝えたいかが、とても伝わってきました。難しい四部合唱の編曲を的確にバランスよく歌って技術を見せつけたクラス。ソプラノが高音域を軽々クリアし、他のパートがそれを支えていたクラス。言葉の一つ一つを大切にしながらフレーズに乗せて丁寧に語り、自分たちの共感した詩の思いを伝えようとしたクラス。拍を合わせることすら難解な曲をドラマチックに作り上げようとしたクラスなど、どのクラスも自分たちの意思が明確に存在していることが、こちらに伝わってきました。

演奏の一場面
入賞クラスの表彰式
残念ながら入賞しなかったクラスの中にも、私が上位に推したクラスもありました。きっと接戦だったのだと推測します。

 クラスの仲間の、そして皆さんの成長を感じ取ることができる、そんな合唱コンクールだったと感じています。あらためて、頑張って練習をしてきた皆さん、お疲れさまでした。そしてありがとう。

最優秀賞の3年4組(覚和歌子 詩 信長貴富 曲 「F」) 
おしゃれな空気感をピアノと合唱のアンサンブルで醸し出していました。淡々と語られる言葉から、淡い切ない憧れ?恋心?が感じられました。