第227号 終始業式について
ハロウィンも立冬も皆既月食も終わった(過ぎた)11月11日(金)、この日はストーブの試し炊きで、いよいよ本校もストーブの季節を迎えました。朝の寒さも身に染みるようになってきましたが、朝のSHRのあと、2学期終業式&3学期始業式が行われました。ここ数回の終業式、始業式がそうであったように、放送室から映像とスライドの配信により各教室へお届けしました。この11月初旬に終始業式を行うというのもだいぶ以前から続いていることですが、3学期制をとっている他の学校ではあまり見られない、本校独自のやり方であると思われます。
校長の話では、校内にある扁額についてプレゼンさせていただきました。特に3年生には卒業を前にして、深志高校のことをより知ってもらいたいとの思いでした。(「すでに知っていたよ」という方は、ごめんなさい。)内容と使用したスライドは、次の通りです。
なお、今回終始業式でのプレゼンでは、次の文献を参照させていただきました。
職員誌「ふかし」51号:下里殖教頭先生「現役を退くにあたって、思い起こすこと」(1991年)
深志同窓会ホームページ・コラム・トンボのめがね第97号:小松芳郎先生「起居有禮」
校長通信「ゆくて遥かに」第146号:今井義明校長先生(令和3年2月)
下里殖先生の文章には、終始業式にお話しさせていただいたこととは別に、校長室に飾られている、もう一つの扁額に関する記述がありました。その額が、次の写真です。
この額には、「至誠一貫」「日に映ゆる像の序幕や秋ふかし」の句とともに松の木の墨画が描かれ、西望塑人と印があります。「像の序幕」とは、校長室の前庭にある、小林有也先生の胸像のことです。下里殖先生の記述を要約すると、次の通りです。この胸像は、小林有也先生の徳をたたえ、明治42年に本校の美術教諭であった武井真澄先生と彫刻家の北村西望先生により原型が作られました。しかし、戦時中の昭和19年2月、軍への供出により胸像は失われ、台座のみが残されていました。昭和27年11月に同窓会の働きかけによりこの胸像が復元され、除幕式には武井、北村両先生がお見えになり、その際北村先生が宿泊先で色紙にこの写真の句と墨画を描かれたそうです。平成2年から本校の校長室に飾られているそうですが、校長室には有也先生の石膏像と作者の句と画、窓の外を見ると復元された胸像という、もの凄いパワースポットが生じていることを認識しました。これを書いていて、突然激しいプレッシャーに襲われましたが、頑張ります。