校長通信
ゆくて遥かに
校長通信

2023年2月12日

第237号 2月中旬の深志

 先日2月10日(金)の大雪にはびっくりしました。本校でも交通状況の悪化のニュースから、お昼で授業を打ち切り、放課といたしました。まさに南岸低気圧によるカミ雪でしたが、翌日休日にも関わらず重たい雪を何時間も除雪していただいた職員の皆さん、ボランティアでご協力いただいた生徒の皆さんには御礼を申し上げます。雪のために国道19号線の松本市内部分が通行止めになるというのは初めて聞きました。しかも20号線が早い段階で県内全線通行止めとなったため、諏訪方面から通学通勤されている生徒職員の皆さんは、帰るのに一苦労だったと思います。しかしながら、幸い木曽方面・飯田方面以外の電車は止まることなく、また11日、12日と暖かな日和となりましたので、大きな影響を残すことなく、翌週の学校の活動につながりそうです。帰宅するのにいつもより多くの時間がかかった皆さん、お疲れ様でした。

雪と戯れる
雪化粧

 2月7日(火)には、本年度第2回学校評議員会が開催されました。学校評議員会は、地域の方々、教育関係者、PTA、同窓会の代表の方等、年度当初にお願いした方々に学校の教育活動をご報告申し上げ、ご意見をうかがい、今後の教育活動に資するという会議です。今回の会議では、まず評議員の皆さんに授業をご覧いただき、さらに会議では今年度教育活動の状況を各係、委員会担当者よりご報告し、その上で評議員の皆様よりご質問やご意見をいただきました。前年度までの2年間はやはりコロナ禍により参集が困難でしたので、資料を配布しご意見をお寄せいただく書面会議となりましたが、今年度は久しぶりに参集で実施することができました。ご協力をいただきました評議員の皆様にはあらためて心より感謝申し上げます。

 会議では、ご出席していただいた評議員さん全員より、今後の学校運営に関わる、それぞれの視点からのご意見をいただきました。深志高校の探究学習や未来の学校構築事業の報告に対し、「コロナ禍のリモート授業や、ChatGPT(文章生成AI)の出現により、人間と関わらないことが増える中、「協働」や、ともに「生み出す」ことを、学校の内外で展開できる学びをさらにすすめて欲しい」というご意見もいただきました。今回いただいた様々なご意見を教職員一同で共有しながら、今後の学校運営に活かしていきたいと考えます。

 ところで、今世間を揺るがせ始めている「ChatGPT」ですが、先日初めて目の当たりにしました。手ほどきをして下さった先生は、遊び半分であっという間に卒業式での校長あいさつ文をAIによって生成してくれました。内容を見て唖然としました。これからどのような社会が到来するのか、全くこれまでと異なる社会となるような予感がしてしまいました。と同時に、卒業式ではAIが作った文章と全く異なる内容を作ってやろうと、闘志を燃やした私でした。

 読書感想文コンクール

 先日、今年度の読書感想文コンクール長野県選考の選考結果について、受賞者が報告に来てくれました。結果は、2-4河西俊太朗さんが、長野県第2位にあたる優秀賞を、さらに2-3の牧優李さんが佳作賞を受賞しました。お二人とも、課題図書の一つである、瀬尾まいこさんの「その扉をたたく音」の感想文を書かれました。

 河西さんは昨年全国選考に駒を進め、内閣総理大臣賞(全国第1位)を受賞しています。今年は昨年の結果には及びませんでしたが、毎年応募することの意義と、作品に登場する人物に対する共感について語っていただき、今年の結果についても晴れやかな表情を見せてくれました。牧さんは、小学校の時からこれまで連続してコンクールに応募しており、高校になってからは初めての受賞だとのことです。さらにこの作品からは、いろいろな意味で背中を押してもらったと輝く表情で話してくれました。二人に共通していることは、日常的に読書が自分の一部になっているということと、その中で得た思いを他者に伝えようとすることが自分の中で恒例になってきているということだと感じました。お二人とも来年は受験なので、応募は厳しいかな、と話していましたが、これからの人生の中でぜひここまでに身につけた「日常」「恒例」を続けていただければと感じました。

 私も瀬尾まいこさんの作品を読ませていただいたことがありますが、中でも「夜明けのすべて」という作品は、教師として学ぶところが多く、深く感じるところのある作品でした。

左が河西さん、右が牧さんです

  北信越高校選抜放送大会

 以前に第231号で新人戦県大会優勝及び、準優勝を果たした放送愛好会の2つ作品を紹介いたしました。この2つの作品は、先日岡谷市で実施された第19回北信越高校選抜放送大会に参加しました。その結果、オーディオメッセージ部門において「私たち助かるの」が優秀賞(優勝)、ビデオメッセージ部門において「とんぼ祭100連発」が優良賞(同点第2位)に選ばれました。おめでとうございます。過日、番組を制作した2-4菊池瑛美梨さん、2-5小河原優希さんが大会の報告に来てくださいました。県によって切り口が全く異なっていたり、古いと思われるような素材が違う視点で加工されるなど、勉強になることが多かったと語ってくれました。また、オーディオメッセージ部門の作品は、すでに8月に行われる第47回全国高等学校総合文化祭鹿児島大会への出場が決まっていますが、来年の夏に向け、さらにブラッシュアップしていきたいとの意気込みを示していました。

県大会から北信越までの短い期間に、あちこち別の取材があったりして忙しい中、かなり内容をブラッシュアップしたとのこと。努力が報われました。