第283号 明日から共テ始まる
1月13日・14日は大学入学共通テストです。最近は略して「共テ」という呼称が一般化しています。今回の震災の影響を受けた受験生の皆さんは、追試の措置が取られたといえども、厳しい環境の下で受験をすることとなってしまいましたが、精一杯力を発揮していただきたいと願っております。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の折は、2日前にセンターテストが終了していましたが、関西地区の私立大学の試験日程や、国公立大学の志願状況に大きな影響があったことを思い出しました。また東日本大震災の折は、まさに国公立大学の後期選抜の日程前日のところが多く、多くの深志生が仙台市やつくば市などに滞在しており、その安否確認や帰宅方法に保護者の皆さんが大変に苦労されたということもありました。この時期の災害は、寒さの苦労と同時に受験の苦労が付きまとってしまうという点も切ないところです。
さて、1月前半に行われる大学入試のための全国一斉共通テストのスタイルは、かつて1979~1989の間は大学共通第1次学力試験=通称「共通一次」と呼ばれ、さらにその後は大学入試センターテスト1990~2020と呼ばれていましたが、高大連携による新たな入試制度への転換が行われた際に現在の「共テ」に移行されました(2021~)。共テへの移行の際は、一部教科への記述式の導入や、英語では4技能の学力確認のためのスピーキングテストの導入などが検討されましたが、結局実現はされませんでした。しかし、高大連携の理念に基づき、読解力や思考力がこれまで以上に求められたことにより、リード文の文章量が増える等、解答に多くの時間を要するようになったとも言われています。一方、かつてはAO入試と呼ばれていたものも「総合型選抜」と呼ばれるようになり、定員の比率も増加しているようです。しかしながら本校では、志望大学の関係もあり共テを受験し一般入試により受験に臨む生徒の比率が多いのが特徴でもあります。
1・2年生の3学期中間テストの終了した翌日の12日(金)、3年生にとってはいよいよ本番の前日にあたり、午前中で授業を終了し共テの準備にはいりますが、3年生のホームルームが終わったタイミングで、1・2年生による3年生共テ壮行会が実施されました。2棟にHR教室のある2年生の皆さんは中庭に陣取り、1棟の廊下の窓や屋上にはそのほかの1・2年生が陣取って、應援團管理委員会の音頭により明日に向けてのエールが送られました。そして2棟の3階、4階の教室の窓際には3年生が顔を出し、明日明後日に向けての激励を受けとめていました。この光景は、感染症対策中はもちろん見られませんでしたし、10年前に私が勤務していたころも実施されていませんでしたので、とても新鮮で清々しい思いで拝見いたしました。わずかな時間で風も強く寒い中ではありましたが、それぞれが昼休みを削っての3年生への激励は、きっと3年生の皆さんの心に届いたことでしょう。3年生の皆さんは、焦らず、落ち着いて、自分の力を出し切ることができるよう、教職員一同も応援をしています。
ところで、本通信第280号で紹介しました、台湾の中学高校生と交流を行っている2年生が、台湾の生徒達に新年の挨拶状を送ったところ、台湾の皆さんからお返事のビデオレターと写真が送信されてきました。台湾の皆さんのご許可をいただきましたので、写真を掲載したいと思います。