校長通信
ゆくて遥かに
校長通信

2023年2月24日

第238号 2学年広島研修旅行報告(2)

  2月25日、26日は3年生の国公立前期試験です。3年生の皆さん、ここまで努力してきた自分を信じて、試験に臨んでください。応援しています。そして3月3日(金)、卒業式で待っています。また、今週は本日まで学年末試験でした。コロナが増えていた頃に比べると、かなり欠席者も少なく、安心しましたが、本当にお疲れさまでした。プレッシャーから解放されたからと言って、はしゃぎすぎて事故に遭わないように。本日テスト終了後に行われた、ワックスがけと油敷きですが、厚生委員会の皆さんを中心に、本当にありがとうございました。

 12月7日~9日にかけて実施された2学年の研修旅行に関しましては、これまでも校長通信の中でたびたび触れてまいりました。このたび2学年より実施報告・反省等が教職員の中で共有化されましたので、それをもとに、校長通信においても紹介したいと思います。第234号(1月16日号)には担当者の感想を(1)として掲載していますので、今号は(2)といたしました。まず、研修旅行の主な行程を紹介します。

【一日目】 平和記念公園、広島平和記念資料館、原爆の子の像(セレモニー)

【二日目】 AM コース別探究学習(宮島、呉、広島大学、マツダ、広島歴史探究)

      PM 学校交流(広島国泰寺高校、舟入高校、基町高校、西条農業高校)

【三日目】 市内自主研修(班別行動)

 特に二日目は、自分の進路や興味に基づくキャリア学習と、一年前からオンラインで行ってきた学校交流の集大成として、学校訪問がプログラムされました。PTAの理事会や、学校評議員会の折、理事、評議員の皆さんのお子さん方で、この旅行に参加した皆さんが、自宅に戻ったのち、目を輝かせて旅行の報告をしてくれたことを会議で理事や委員の皆さんが話して下さいました。生徒の皆さんが、この旅行で様々なことを経験し感じ、自らを成長させてきた様子を、保護者の皆さんとも共有していることを知り、本当に嬉しかったです。旅行から戻ったのちも、それで終わりではなく、丁寧にまとめをしている様子を拝見しました。2年生の皆さんにとっては、それだけ旅行が大切なものだったのではないかと感じたところです。

コース別探究 マツダ訪問
宮島訪問の様子
3日目グループ別市内探究

 それでは次に、学年主任の梅村泰代先生よりいただいたコメントを掲載いたします。「コロナ禍で実施も危ぶまれた時期がありましたが、今回研修旅行を実施することができ同世代との交流、平和学習を行うことができたことに、まずは感謝申し上げます。平和学習として広島の地を訪れ、被爆者の方の講話に耳を傾けたり、平和記念資料館を見学したりする中で、生徒の表情やその感想は胸に染みるものがありました。学校交流は無謀と思えなくもない計画だったかもしれませんが、交流当日の写真を見せてもらうと、どの学校もとても楽しそうな様子でした。一年前、冬の放課後に旅行係がオンラインでつないで始まった交流も会を重ね、次第にクラスを巻き込んで当日に繋げていったことは、単に交流が出来たと言うことだけでなく、そこまでのプロセスを含めて大きな経験となったかと思います。様々なご意見や知恵を頂戴したからこそ出来た研修旅行であったと感じており、深く御礼申し上げます。」

1日目夕食風景 広島風お好み焼き

 また、今回の研修旅行の柱でもあった学校交流の担当の中村克先生からも次のメッセージをいただきました。「塩野前校長、馬場前教頭や梅村学年主任に大変ご努力いただき、交流校4校を選定することができました。初回の交流までの道のりは長かったが、それ以降は各担当(担任の先生方)に頑張っていただき、先方と連絡を取り合いながら、各校2,3回の事前交流(ZOOM)を実施することができました。2クラスずつ4校と交流をしてきましたが、理想を言えば、どの高校と交流するかを生徒自身が各校を調べたうえで、自分で決めさせたかったところです。ただ、最初はどうしても職員が中心にならなければならないこともあり、また時間的な制約もありましたので今回は希望を取らずに職員が決定しました。仕方がなかった部分もありますが、課題の一つです。」

 なお、旅行全体の担当であった小高清恵先生の実施後の感想につきましては、先ほども述べましたように第234号に(1)として掲載いたしましたので、そちらをご覧ください。

 さて、学校交流に関する生徒の感想については次号に掲載いたしますが、平和学習に関して寄せていただいたコメントを最後に掲載いたします。

研修旅行を終えて  2-4 馬場俊輔

 僕は一日目に原爆ドームを訪れた後、二日目に軍港呉市に行きました。つまり、全行程の半分近くは戦争学習でした。原爆ドームと平和記念資料館では、雷に打たれたような衝撃を覚えました。僕はこれまで戦争というものを、TVの映像や祖父の話を通してしか知リませんでした。今回実際にその凄惨さを目の当たりにして、胸の奥が締め付けられました。呉では、軍艦や戦闘機を見ました。原爆ドームでは「戦争の絶望」を感じましたが、呉では「勝てるはずのない戦争への希望と虚しさ」を感じました。どちらも後世に伝えていかなければならない、大切な遺産だと思いました。高校生のうちに自分の目で本物を見ることができてよかったです。とても学びがあった、有意義な研修旅行でした。

1日目 原爆体験講話
1日目セレモニー 平和の誓い 千羽鶴の奉納