第188号 終始業式の話から
【終始業式の話から】
本校は3学期制をとっており、2学期の終業式と3学期の始業式を一緒にして「終始業式」を行い節目としています。
式は、体育館での蜜を避け、今年度各教室に整備した映像配信システムを用いて、映像と音声で教室にいる生徒たちに話を届けました。私からは「駅の駐輪場」について探究している話、その後、生徒部長の柳原先生から生活全般について話をしました。
私が普段利用している駅の自転車置き場の乱雑さを取り上げ、一市民として、こうしたちょっとした社会課題をどのように今後解決していったらいいかへのヒントなどを、市会議員経験者へのインタビューを交えて話しました。
講話の全体は以下のファイルをご覧ください。
今回の校長講話で伝えたかったことは、
(1)身近な社会課題に関心を持ち、その課題を解決するために周りの誰かと協働して欲しいこと、(2)探究活動を単なる調べ学習ではなく、社会との接点を意識した学びにしていって欲しいこと、(3)主権者として選挙や議会活動等に関心を持って欲しいこと、(4)自転車の止め方など世の中のルールや規則について考えて欲しいこと、などでした。
講話の最後にQRコードを表示したグーグルフォームでアンケートも実施しました。
アンケートには、300名を超える生徒たちがそれぞれのスマホを使って即座に回答してくれました。アンケート項目は、以下の(1)と(2)の二つです。
(1)もし、あなたが駅の近くに住んでいて、駅の駐輪場の自転車のとめ方に課題を感じた時、どのように行動しますか。(選択肢から選ぶ形式。複数回答可)
(2)駐輪場の雑然さのように、今後解決したい、解決してほしいと思っている身近な地域課題はありますか。
(1)のアンケート「雑然とした自転車置き場を見て、高校生としてどう行動するか」について結果は以下の通りでした。
① 親に相談して対応を依頼する。(11.8%)
② JRに電話する。(6.4%)
③ 駅員に相談する。(33.2%)
④ 区長など地域の大人に相談する。(11.5%)
⑤ 自分で自転車を整理する。(24.3%)
⑥ 自転車のステッカーを見て、該当する学校に電話する。(4.5%)
⑦ 特に何もしない(35.1%)
⑧ その他の記載として、
「自分自身が止め方に注意する」や「警察の巡回の方に相談」「許可を得て啓発ポスター・張り紙を掲示」などでした。
誰かに相談して何らかの対応を考える人がいる一方、4人に1人は自ら整頓しようと答えており、解決に向けて動きたいという深志高校生の心意気を感じました。「特に何もしない」という回答も一定数いますが、多くの人が、自分事として何らかの行動をしようと考えていることは嬉しいことです。
社会課題を解決するのは、それが小さな事であったとしても決して簡単なことではありませんが、まずは関心を持つこと、そして解決に向けた方法を考えることは、自らの幸せとより良い社会を創っていく上で大切なことだと思います。
(2)の、高校生が今後解決したいと考える地域課題については、次回以降の校長通信で紹介します。
(English version below)
In the midyear ceremony I talked to the students in each classroom using some pictures through the school broadcasting system. My speech was about the inquiry about the bicycle-parking lot in front of a station.
Some of the objectives of my speech were i) to let the students have interest in social issues around them and work together to try to solve them, ii) to have their own inquiry learning be as community-based as possible, iii) to have them as sovereign members take interest in the voting and the local assembly, and iv) to let them think of how rules and regulations work in our society.
Actually I use the cycle park near the station and get on the train to go to school every day, and one day I found the area extremely untidy with a lot of bicycles parked randomly, which made me decide I would explore solutions to it.
In the speech I introduced the comments from the members in the city assembly, and in the end I asked the students to answer the questionnaire on the Internet about social problems. I was happy to find that more than 300 students answered it and that many of them were ready to act to solve social problems like the one I had found in the parking lot.
I know it is far from easy for high school students to find solutions to social issues, but I think it is quite important for them to think and think of the possible ways to solve them to make a better world.