学校長挨拶
松本深志高校校長 石川 裕之
長野県松本深志高等学校のホームページへようこそ。2022年(令和4年)4月より校長を務めます石川裕之でございます。
本校は明治9年の創立以来、今年度146年目を迎える県立高校で、多くの卒業生が社会の様々な分野で幅広く活動しています。学校は松本城の北約1㎞に位置していますが、校舎の一部は昭和10年に落成されたままの姿で、スクラッチスタイルの荘厳な趣は登録有形指定文化財にも指定されています。標高では松本城よりも30m弱程高い位置にあるため、松本市街地を一望できる環境にあり、北アルプスの峰々を日々仰ぎ見ることのできる自然豊かな環境の中で、生徒たちは学校生活を送っています。
明治初期、松本城の保存にも大きな功績を残された初代校長の小林有也先生の「御三訓」は今もなお、深志生の心を支えるのみならず、卒業生の生き方にも影響を与えていると聞きます。そして変化が激しく、先行きが不透明な現代の社会情勢において、生きる力を養うために新たな学びに取り組もうとする長野県教育の流れの中においても、あらためてこの「御三訓」は深志生が、深志教育が向かおうとする方向性を示す羅針盤となっているように感じています。
1.諸子はあくまでも精神的に勉強せよ
2.而して大いに身体の強健を計れ
3.決して現代の悪風潮に染み堕落するが如き事のあるべからず
深志生には、知識・技能の幅を広げながら、それを主体的に自分の将来を切り拓くことにつなげる力に昇華してほしい、そして、多様性を尊重しながら協働的に取組む中で、しなやかでたくましい心身を構築していってほしい。さらに前例にとらわれることなく、より良い社会をつくり出すための創造力を発揮してほしい、私は御三訓を通じてこのような願いを抱いています。
本校校歌の四番の歌詞に次のようなフレーズがあります。
「朝に仰ぐ槍嶽に 深き真理を探りつゝ 夕べ筑摩の野を行けば 胸に充ちくる想華あり」
ぜひ、生徒の皆さんには、深志高校の生活の様々な場面で、真理の探究を自主的・協働的にすすめていただき、自己肯定につながる充実した想いを体験してほしいと願っています。
松本深志高校 第26代校長
石川 裕之