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高校受検

山から見える景色

こんにちは!生徒会本部学校ホームページ係の市川莉奈と片山佳音です。
前回に続いて今回は本校の物理の先生であり、進路指導を担当している井口先生と対談をしました。
学生時代の生活や教師になろうと思ったきっかけなど、様々なことを話していただいたのでぜひ読んでみてください!

井口先生の学生時代

片山:先生の中学・高校時代はどんな生活でしたか?
井口T:中学では自分なりに一生懸命努力はしていたつもりですね。でも周りよりは全然だったと思います。僕がいた中学校は人数が多かったから明確な順位が出なくって。それでも比較的上の方にはいましたね。
片山:高校はどうでしたか?
井口T:相変わらず自分なりにはやっていましたが、今の人たちの半分くらいだったと思います。真面目にはやっていましたが学習習慣がしっかりしていたわけではなかったですね。
片山:受験生の時のエピソードはありますか?
井口T:現役受験生の時は気持ちに余裕がありませんでしたね。だからといってものすごく勉強したわけではなかったですが。高校の物理は全然追いつかなかったかな。
受験勉強は自分なりにはやっていて、落ちるつもりは全くなかったです。当時は共通一次試験で、B判定は6割方受かる感じだったので、当然受かるつもりでいたんですけど落ちちゃいましたね。
でも浪人して最初の模試判定はA判定で、ちょっと頭に来ましたね。今でも思うんですけど落ちたのはたまたまだと思ってます。入試はそういうものだと考えてますね。
浪人しているときは自分が何をすればいいかわかっていたので他の人より余裕があって、勉強しない日も週1でありました。今の高校生より模試は少なかったです。
高校の時は山岳部だったので、リラックスも兼ねて山登りをしてましたね。勉強すればするほどいいわけでもないから休むことがマイナスだとは思っていませんし、いつもの生活でやるべきことはやっていた自負があるので夏休みも島に行ったり休んだりしていました。

高校受験と大学受験の違い

片山:高校受験と大学受験の違いは感じましたか?
井口T:高校受験は受かってるはず!って思いながらも緊張はしました。大学受験はあがってしまったわけでもないですが余裕はなかったですね、浪人の時は2回目だからちょっと冷静でした。
市川:私は高校受験のとき一人だったのもあって、周りが余裕そうに同じ中学の子と話しているのを見てめちゃくちゃ緊張してました…
井口T:周りが話しているのは緊張の裏返しもあると思いますよ。ずっと一人で集中した状態は疲れてしまうから話している、って人もいるとは思いますが。
あと入試は時間がかなりあるので、ミスを取り返す時間があるところは恵まれてると思いますよ。大学でアルペンスキーをやったんですけど、初っ端でミスしたら終わりですからね。個人差はあると思いますが、頭が真っ白になることはなかったです。

教師になろうと思ったきっかけ

片山:教師になろうと思ったきっかけはありますか?
井口T:もともと選択肢のひとつではあったんですけど、研究がしたかったので大学院には行きましたね。設備が整った京都大学の防災研究所というところで、研究に必要な一通りの経験はさせてもらいました。基本的に自学自習なんですけど、突然教授たちと3対1のディスカッションが始まることもありました。その時に学部生はお客さん、院生は研究者として教員と同格であり、身内だと言われました。たくさんの経験をさせてもらったんですが、そうやっていくなかで、研究は性に合わないなと感じました。
そんななかで教育実習は楽しかったし、今と比べ物にならないくらい仕事環境もホワイトに感じたので教師になろうかなと思いました。入ってみたらそうでもなくなっていましたが。
火山の研究が手薄だったのもあって、大学の教員や南極越冬隊のポストもありましたが、教員を選びましたね。バブルの時代に補欠採用をもらって危なく就職できないところだったんですが、正式に教員になることができました。でも茨の道を歩んだつもりはなくて、一番おもしろそうな仕事を選びましたね、長野県の高校のシステムが好きだったんです。

市川:ちなみに、物理の先生をされていますが、この勉強をしていてよかったと思うことはありますか?
井口T:物理というよりは、地学を知っておくのは得だと思います。知っていないと分からないことって多いと思うんです。例えば山でもそうですけど、名前を知らないと何がどの山かわからないですよね。
物理は今でもわからないけど、わかっているふりをしている人が多いのはわかりました。地学は自分で興味をもって始めたことだからやっぱり面白いですね。

市川:深志の学生が昔と違うと思うことはありますか?
井口T:深志の学生は教員を教員だと思ってますよね。教員といい意味で仲良くしている印象です。自分は教員はよくて同格、基本格下って思っているので。

市川:先生にとって“学ぶことの意義”は何だと思いますか?
井口T:やっぱりものの見方が変わります。僕は皆さんが好きな俳優の名前を聞いてもわからないけど、知っているとやっぱり全然違うわけで。ちょっと知っているだけで楽しいことがいっぱいあるし、面白いから学ぶって感じですね。暗いニュースみたいなつらいことも学ぶけど、皆さんのように「何とかしてやる!」みたいな意欲がある人たちがいるから、やっぱり自分は格下だなって思います。

学生へのメッセージ

市川:最後に、学生に向けたメッセージをお願いします。
井口T:高校も大学も楽しいし、行くことをお勧めしますね。もうひと踏ん張りでそんな風に楽しい生活が待っているならそこに向かって頑張るべきかな。高校は地方になればなるほど選択肢は少ないし、学力で縦に並んでるだけなので、あまり期待していなかったんです。でも入ってみたらそれ以外の付加価値があるんですよ。特に深志って、全て生徒が行っていることが多くて、中から見ることで改めてすごさを感じます。周りから見たら普通に見えるけど、広く自分たちができることを持っていて、その中でプライドをもって取り組んでいる様子が印象的です。そういう経験は中学はもちろん、なかなかないことなのでぜひ期待していてほしいです!