2022年7月30日
学ぶ意義ってなんだろう?~中3生に伝えたいこと~②
こんにちは!生徒会本部学校ホームページ係の伊東咲楽、那須勇臥です。
先週に引き続き、梅村先生との対談をお届けします!
前回の内容をご覧になりたい方はこちらから。
自由や自治は深志高校を象徴する言葉ですが、本当の意味での“自由”とは、何なのでしょうか?また、ブログのタイトルにもある学ぶ意義についてお聞きしました。
自由とは…
梅村T :どっかの授業で言ってたかもしれないけど、自由ってなんだと思う?
那須 :(授業で言ってたこと、)覚えてます。自らを有意義にする、ですよね。それを聞く前は、責任が伴っていないイメージだったんですけど、この学校に入学したり、梅村先生とか他の先生方から話をしていただいて、やっぱり自由っていうのは、後々のことまで考えて、行動してこその自由なんだろうなっていうのは、思いますね。
伊東 :私がいつも思っているのは、責任が伴っている事かなって。何してもいいっていう、制限のないものが与えられているから、無秩序に動くことだって可能ですよね。それを託して貰っているから、自由なんだけど自分が自由の中でいかにできることを広げていけるかという観点で自由をみなきゃいけないものだと思っています。
梅村 :自由と好き勝手っていうのは違うじゃん。何してもいいっていう自由もあるんだけど、やりたい放題は好き勝手で、私の思うには、選択肢を自由に考えて、その中から自分の意思で決めたのを選び取ることができるのが自由だと思って。で、自分で、これって決めたからには責任が伴うじゃん。なんで責任が伴うって、選択肢選んで決めたから伴うんだと思う。
伊東 :自由って崩れやすくもあると思っていて。自治が危ういなという時に、先生はどう思われているのかなって。
梅村T :たしかに。さっき、自由に考えて、自由に選び取るっていう風に言ったけど、確かに本当に崩れやすい。じゃあどういう時に崩れるのかって言ったら、自分が選び取った意思、あるいは、みんなで選び取った選択肢が、誰か、何かのきっかけで崩された時、そういう時が一番危うい時だと思う。簡単なのは、もうこれは危ないから止めましょうって、公園からどんどん遊具が無くなるっていうようなものだと思うんだけど。じゃあ、どう思うかって言われたら、規制はせずに良い方法をみんなで考えようって言いたい。規制しちゃったらさ、考えないもん。与えられた枠の中で、それが全てだと思うとこんなもんか、って感じだし。
伊東 :そうですよね。今まで社会の秩序を守る為にやってきたものが、行き過ぎたものとしてブラック校則と呼ばれるものがあったり、そうやって考えると、自由が崩れかけたとしても生徒に委ねるっていう考えを持っているのが、凄い新鮮な考えだなって。
梅村T :そうしないとっていうのは凄く思うね。それを蓋しちゃえば楽な事だけど、それは凄く辛いよね。
伊東 :こうやって、言ってくださる先生がいるから今の深志高校って続いているんだなって。
梅村T :それはあるね。崩れやすい自由なら例えば、テストの時に、みんなにはカンニングする自由もあるわけだよ。でもさ、しないじゃん。だから、不誠実なものは選べないっていう、倫理っていうか、そういうポリシーがあって、生活を送っている。それに支えられて不正のないテストが成り立っているわけで。たしかに危ういよね。そういうことを棚に上げといて、スマホとかをいじくっている人がいたらさ、どうなるって凄く見張りが厳しくなって、自由度が奪われていくなっていうのは、考えると危ういし。自由って多くの人の信頼で支えられているよね。不誠実なことをする人がいたら、アウトだよね。
梅村先生にとっての“学ぶ意義”
伊東 :今まで、受験生時代の学び、深志高校や自由について伺ってきたんですけれども、先生にとって勉強する、学ぶ意義、ってどこにあると思いますか?
梅村T :それはやっぱり、知ることって、世界を広げるんだよね。1番は、勉強していると、引っ掛かるものが出てくるわけ。そうすると調べようと思って、こういうことでこうなってるのかっていう納得が得られるっていう感じかな。学ぶって知ること。そして、知ると1個別の世界が広がるので、その世界に入ることができる。その世界に入るとまた、分からないことがあるので、また一歩、向こうの世界に行って、際限がないなあと思う。今みなさんは、学んで、自分のものにして、また長い人生のためにっていうのも凄くあると思うんだけど、やがて「ために」がなくなりかけた時に、学ぶことの意味が自分の中に意味付けされるんじゃないかな。人によって違うと思うし。自分個人のことで悩むのももちろん大事だけど、そこから出発するんだけど、世界の事でも悩んで欲しいし、あまり悩みすぎてもいけないんだけど、そういう種をいつもまいてて欲しいなっていうのは思うね。
中3生へのメッセージ
伊東 :では、最後に。中3生へのメッセージをお願いします。
梅村T :今まで言ってきたことで、学びって、とても難しいんだけど、この学校で、学びとはどういうことかを是非考えて欲しいし、色んな学びが準備されていると思うので、体験して欲しいです。それから自由についても言ったように、色んな選択肢を考えて自分の自由意志で選び取ることができる学校なので、学びと自由を体現して欲しいです。
二週に渡ってお届けしてきた梅村先生との対談は、いかがでしたか?「中3生へのメッセージ」をテーマに企画した対談でしたが、現在高校2年の私に響く話でもありました。中学の時と学習内容の次元が違って、できなかったり、苦しかったり。でも、楽しいなと思えるのは、色々な意見、考えを持った面白い仲間がいて、自由という制限されない、恵まれた環境があるからなのだと思います。
深志に来て、一緒に、学ぶ意義を考えてみませんか?
頑張れ!中3生!!
(文責:伊東)